タロットは、大アルカナ22枚から1枚を引き、カード名と正位置・逆位置の意味を表で確かめれば始められます。正位置はカードが通常の向き、逆位置は上下逆の向きです。まず22枚の意味を見て、そのあと「1枚引きの5手順」を試してみましょう。
この記事ではライダー・ウェイト・スミス系を入り口にします。意味は入門向けの解釈例で、流派やデッキによって幅があります。すべてを暗記する必要はありません。
大アルカナ22枚の意味一覧|正位置と逆位置
手元のカードの名前を探し、出た向きの列を読みます。逆位置は単純な「悪い結果」ではなく、力の不足・行きすぎ・停滞や、そこから離れる動きとして読むことがあります。
| 番号 | カード | 正位置の意味 | 逆位置の意味 |
|---|---|---|---|
| 0 | 愚者 | 始まり、自由 | 無計画、軽率さ |
| I | 魔術師 | 工夫、持ち味を生かす | 準備不足、力の空回り |
| II | 女教皇 | 静かに考える、直感 | 思い込み、気持ちを見失う |
| III | 女帝 | 育てる、豊かさ | 世話のしすぎ、甘え |
| IV | 皇帝 | 責任、安定 | 押しつけ、頑固さ |
| V | 教皇 | 学ぶ、助言を受ける | 決まりへの疑問、形式へのこだわり |
| VI | 恋人たち | つながり、選択 | 迷い、気持ちのすれ違い |
| VII | 戦車 | 前へ進む、意志 | 急ぎすぎ、方向を見失う |
| VIII | 力 | 優しさ、粘り強さ | 自信の揺らぎ、無理に押し通す |
| IX | 隠者 | 振り返る、一人で考える | 閉じこもる、考えすぎる |
| X | 運命の輪 | 流れの変化、転機 | 変化への戸惑い、停滞 |
| XI | 正義 | 公平さ、よく比べて決める | 偏った判断、責任の押しつけ |
| XII | 吊るされた男 | 見方を変える、いったん待つ | 我慢のしすぎ、手放せない思い |
| XIII | 死神 | 区切り、新しい段階 | 変化へのためらい |
| XIV | 節制 | ほどよさ、折り合い | 偏り、無理なペース |
| XV | 悪魔 | こだわり、やめにくい習慣 | 縛られていることに気づく、離れる |
| XVI | 塔 | 見直し、思い込みが崩れる | 変化を避ける、小さく修正する |
| XVII | 星 | 希望、落ち着きを取り戻す | 自信を失う、期待しすぎる |
| XVIII | 月 | 不安、まだ分からないこと | 不安を言葉にする、見通しがつく |
| XIX | 太陽 | 喜び、素直さ | 疲れ、期待どおりにならない気持ち |
| XX | 審判 | 振り返り、再出発 | 後悔、自分を責めすぎる |
| XXI | 世界 | ひと区切り、達成 | 終わらせにくさ、あと一歩 |
逆位置の読み方|不足・行きすぎ・解放を区別する
| カード | 正位置から逆位置へ、どう変わる? |
|---|---|
| 皇帝 | 責任を持ってまとめる → 統制が強すぎる、頑固に押し通す。仕事なら、まとめ役が独断になっている場面として読む。 |
| 力 | 穏やかな粘り強さ → 自信が揺らぐ、力任せになる。対話なら、急いで結論を出そうとする場面として読む。 |
| 悪魔 | 執着ややめにくい習慣 → その縛りに気づく、離れ始める。この読み方では、逆位置が立て直しを表す例になる。 |
初めは逆位置を使わず、すべて正位置の意味で読む方法もあります。引く前に使う・使わないを決めておくと、結果を見てから都合のよい向きを選ばずに済みます。
1枚引きの5手順|質問・シャッフル・意味・解釈・記録
大アルカナ22枚を取り出し、補助カードや広告カードは除きます。小アルカナも使いたい場合は78枚で同じ手順を試せます。
- 質問を一つ決める。例は「今日の話し合いで意識すること」。短く、具体的な場面に絞ります。
- 混ぜて1枚引く。裏向きでシャッフルし、1枚選んで自分から見える向きに開きます。逆位置を使うなら、混ぜる段階で上下の向きも混ぜます。
- 名前と向きを確認する。上の表または付属書で、そのカードの意味を読みます。
- 質問の場面に合わせて解釈する。たとえば「力」の正位置なら、強く主張するより落ち着いた説明を続ける、と読みます。
- 質問・カード・解釈を残す。日付とともに一文で記録します。あとで見返すと、同じ札でも質問による読み方の違いが分かります。
同じ「力」でも、仕事の相談なら「粘り強く説明する」、恋愛の相談なら「相手を急かさず対話する」という読み方ができます。逆位置なら「自信のなさを強い言葉で隠している」と読む例もあります。いずれもカードを使った解釈であり、相手の本心を確認した結果ではありません。
絵の表情や色から連想したことを書き添えるのも、任意の楽しみ方です。最初に特別な直感や感想が浮かばなくても、表の意味から読めます。
死神と塔の違い|区切りと、前提が崩れる変化
死神は、一区切りをつけて次の段階へ移る変化。塔は、当然だと思っていた前提が崩れ、見直しを迫られる変化として読む例があります。たとえば作業の相談なら、死神は古い手順を終えること、塔はその手順の前提に誤りが見つかること、という違いです。
カードは死や事故の予告、病気の診断、投資判断の根拠にはなりません。怖くなったときは占いを休んで構いません。不運を避けるための追加鑑定や物品購入も必要ありません。
大アルカナと小アルカナ、何が違う?
一般的なタロットデッキは78枚で、大アルカナ22枚と小アルカナ56枚に分かれます。商品によっては補助カードなどが付くこともあるため、内容物を確認してみてください。
| 種類・枚数 | カードの構成 |
|---|---|
| 大アルカナ 22枚 | 愚者・魔術師・女教皇など、固有の名前を持つカード |
| 小アルカナ 56枚 | 4つのスート(組)に各14枚。数札10枚と人物札4枚 |
| 小アルカナの4組 各14枚 | ワンド(棒)・カップ(杯)・ソード(剣)・ペンタクル(金貨)など |
小アルカナには、食事や作業、人とのやり取りを思わせる絵もあり、日々の場面に重ねて楽しめます。
番号8と11が違うときは、カード名を見よう
ライダー・ウェイト・スミス系では8が「力」、11が「正義」です。マルセイユ系など、8が「正義」、11が「力」のデッキもあります。手元のカードと一覧の番号が違っても、誤植と決めつけず、カードの名前で解説を探してください。
これから選ぶ方は、絵が好きか、持ちやすい大きさか、読める言語の解説が付いているかを見ると選びやすくなります。具体例は、タロットカードの選び方で紹介しています。
慣れてきたら3枚引き|位置ごとに役割を決める
並べ方を「スプレッド」と呼びます。ここでは左から「現状・課題・助言」の3枚を使います。引く前に位置の役割を決めるのが、1枚引きとの違いです。
| 位置 | 出たカードの例 | 役割に合わせた読み方 |
|---|---|---|
| 現状 | 魔術師・正位置 | 道具やアイデアを使って、何かを始めようとしている。 |
| 課題 | 皇帝・逆位置 | 一人でやり方を決めすぎ、周りとの調整が足りない。 |
| 助言 | 節制・正位置 | 手持ちの方法と他の人の意見を組み合わせ、無理のない配分にする。 |
この3枚なら「始める準備はあるが、独断になりやすい。分担と手順を調整して進める」とつなげられます。これは読み方の練習例です。「過去・現在・未来」と置く方法もありますが、未来の位置も確定した出来事としては扱いません。
タロットは、もともとカードゲームの道具
メトロポリタン美術館は、15世紀の北イタリアに残るタロットの記録やカードを紹介しています。もともとはゲームに使われ、その後、占いとしても親しまれるようになりました。古いカードの絵柄を眺めることも、楽しみ方の一つです。
数字や星座の占いにも興味がある方は、数秘術の計算方法や12星座と4エレメントの基本へ。
よくある質問
- 大アルカナ22枚だけで占えますか?
-
はい。22枚だけで1枚引きや3枚引きを試せます。日常の細かな場面も読みたいときは、小アルカナ56枚を加える方法があります。
- シャッフルが苦手でも始められますか?
-
清潔な机にカードを裏向きで広げ、手で混ぜてから1枚選ぶ方法でも始められます。カードを傷めない広さを確保してください。
- 同じ質問を引き直すタイミングは?
-
同じ状況で都合のよいカードが出るまで続けるより、最初の結果を記録し、状況や質問が変わったときに改めて読む方法が分かりやすいです。
まずは1枚の意味を、質問に合わせて読んでみよう
カード名と向きを確認し、意味を一つ選んで具体的な場面へつなげる。この順番で1枚引きを試してみてください。慣れたら、3枚の役割の違いも使って読んでみましょう。
参考
- U.S. Games Systems:Rider-Waite-Smith Tarot Deck
- A.E. Waite『The Pictorial Key to the Tarot』:カードの構成と名称
- メトロポリタン美術館:タロットの歴史と構成
参照日:2026年9月5日。

